ハピネス 〜女になった私〜



学ランより、セーラー服が着たかった。


もうこの頃には、自分が普通じゃない事をハッキリ自覚していた。



好きになるのは相変わらず男の子。



でもそれを口にする事はなかった。



舞にだけ・・・舞にだけは、私は秘密を話す事が出来たんだ。



舞はこっそり自分のセーラー服を私に着させてくれた。



坊主頭にセーラー服。


似合っているわけないのに、舞は“可愛いよ”って言ってくれた。



“可愛い”って言葉がすごく嬉しかった事を今でもハッキリ覚えている。



可愛くなりたい。



セーラー服姿の自分を見て、そう思った。



でも、




.
< 57 / 230 >

この作品をシェア

pagetop