ハピネス 〜女になった私〜

カミングアウト




とにかくお金を貯める事に必死だった。


バイトを3つ掛け持ちして、毎日毎日働いた。



お父さんは私の事を見なくなって、会話をする事もなくなった。



高校に進学した舞と会う時間は減ってしまったけど、私達の友情は変わらなかった。



舞の使っている化粧品で、親にバレないように、メイクをしてもらうのが嬉しくてしかたなかった。


私のバイト代の一部は、化粧品や洋服に消えていった。



部屋の外で使う事がなくても、それでも欲しいと思ったんだ。




.
< 62 / 230 >

この作品をシェア

pagetop