純愛バトラー
「良かったね、じん先輩☆」

 そう言って小雪は笑った。

 カードの文字通りの意味と捉えていいのだろうか。

 散々な結果ではなかったので、とりあえず安心した。

 占いごときで一喜一憂するなんて馬鹿らしいと思っていたが、考えを改める必要がありそうだった。

「恋人のカードって、文字通りの意味の他に、もう一つあるんだ☆」

 おもむろに小雪がそう告げた。

「もう一つの意味は、選択、決断。
 未来は掴み取るものだよ! がんばってね!」

 純白の魔女、リトルスノーは、くるり、と雪の結晶のステッキを回した。

 まるで、魔法をかけるように。
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