恋*クル
悦子と一緒にいない時の、俺の行動を訊いてくるようになった。
以前はそんなことなかったのに……
「おまえ、最近変だぞ?」
「……そう? いつもと変わらないけど?」
何度訊いても、悦子は決まって同じことを言う。
その理由が分かったのは、皮肉にも、三年の先輩から告白された時だった。
「……すみません。俺、彼女いるんで」
“付き合ってほしい”と言われ、俺はいつものようにきっぱりと断る。
先輩は泣くこともなく、“そっか”と残念そうに苦笑した。