戦国サイダー
「大丈夫ですって、田舎っ子なめたらいけません」


「それが何かは知らんが、言うことを聞け」



命令口調ですよ。


なんとなくコイツのそういう性格はわかってましたが、やっぱりそう言われていい気はしないですよね。



「結構です」


「文句を言うのならば担いで行く。素直に背負われるのとどちらが良いか考えろ」


「背負ってもらいます」



……即答してしまった、だって担がれるってなんかイヤ。


イメージ的に米俵だし。



もう一度鬼虎は溜め息をつき、さっき私が投げ捨てた傘を拾いに行く。


ただ、開いたままの傘の閉じ方はわからないらしく、そのまま私のところに持ってきた。



だからもうちょっと困った顔でも見せようよ。



そう内心呟きながら、立ち上がり傘を受け取る。


そしてそのまま背を向けた鬼虎の肩に手を乗せた。


 
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