戦国サイダー
二十二帖 菖蒲色
それから丸二日間は、本当にどこにも行かずに過ごした。


食事はある程度備蓄があったのと、畑の野菜がよく育って困ることもなく。


特に誰からも連絡がくることもなく。



ただ困ったのは夜が早い、ということ。


元々『超』がつくぐらい早寝早起きの虎は夜更かしが出来ないらしい。


一日目はそれでも眠くならない私に付き合って茶の間にいたものの、やっぱり無理らしく半ば無理矢理私は部屋へと連行され。


二日目は折れる気がなかったらしく、私は諦めていつもより三時間は早く二階に上がった。



……勝手に寝ればいいのに。



なんてことは、口が裂けようが頭が割れようが、言えません。





そして三日目の朝。


ピンチは到来する。


 
< 407 / 495 >

この作品をシェア

pagetop