純白小悪魔 [仮]
後ろではカナエの
声が微かに聞こえた
教室を出ると
その場に座り込む
『おはようカナエちゃん。
ケイちゃんは?』
『ケイちゃん?』
カナエは不思議そうな
顔をした
カナエは友達は
多い方だったが
ケイという名前の子には
記憶がなかった
『さっき隣に
座ってたでしょ?』
『あ〜ユキちゃん?』
『ユ…キ…?』
『はい
先輩ユキちゃんのこと
知ってるんですか?』
カナエの言葉を聞いて
イチは眩暈に似た
感覚を覚えた
『いや、人違いかな
ごめん』
イチはカナエに
そう言うと席に戻る
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