続きは、社長室で。
心配性すぎる母に対して、素っ気ない態度になるのは仕方がナイ。
“気をつけて”
母に毎日言われている、この言葉。
耳にタコが出来そうなほどで、ウンザリしている私。
と言うのも・・・、娘の安全の心配ではないから。
だけど、母の心配も分からなくもないの。
代々続く、佐々木家の名残のせいだから・・・
私の名前は、佐々木 蘭(ササキラン)。
23歳で、秘書を努めるイチOL。
華やかさがモットーなので。
朝から常に、真剣勝負な日々を送っている。
そんな、戦闘服に身を包んだ私は。
すっかり慣れた、ハイヒール音を響かせて。
今日もまた、ある所へと向かっていく――