それでも君が好きだから

本当のキス

☆沙羅☆

文化祭が終わった。

一応成功したし、お金も貰えた。

でも…今の自分の気持ちが気になって仕方ない。

どうしよう…。

好きになるなんて思ってなかった。

でも、しょうがないよね…。

なっちゃたんだから。

「告るの?」

ぎくぅっ!!!

「え!?何が!?誰に!?」

…完全に目ぇ泳いでますよねぇ、私。

だって実紅ﾁｬﾝ…不意打ちだもん。

「沙羅!ついに彼氏が出来るのか!?」

「はぁ!?…っ、それより実紅は!?最近どうなの!?」

「……全然。会ってもくれない」

突然、声のトーンが変わる。

「え、そうなの?」

「…あはは。今、地味にピンチ」

必死で涙を堪える実紅。

「実紅…」

「俺だったら、実紅を泣かせたりしないのに」

「……優真」