ペトラキネシス
 
金属製のマンホールの取っ手?

そうか!
公営の公園には、災害時のための備蓄品が置かれている倉庫が設置されている場合がある。

そこをラボに改造した可能性はある。災害時で無ければ注目されることは稀だから、人知れず研究を行うには最適だ。

俺はマンホールを開けてみた。中から匂って来たのは、備蓄された品々のホコリの臭いでは無い。

医療品の臭い。
間違いない!

「岡崎さん!!」

「あぁ…」

俺達は中に入ってみた。


電気は辛うじて生きていた。電灯に照らされて浮かび上がったのは…

培養液の入ったビーカー。
蜘蛛の巣が張られた顕微鏡。
卓上に散乱した注射器…

「こんな場所で研究を…」

俺は、顕微鏡の蜘蛛の巣を払った。指先が顕微鏡に触れた。

キューン…

「うっ…!」

頭痛が!
これは…いつもの予知じゃ無い。
何だ、この感覚は!?



    ショウグン

 ヒガイシャ

         コッカ

  サクボウ


   キュウキョク



過去の出来事のキーワードか?

聞いたことがある。
物に宿った記憶を感じ取る超能力、
「サイコメトリング」…

何故、こんな能力が俺に!?

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