うちのクラスの春日くん
であいはせきがえ

春日君



「はい、じゃあ席移動して。静かにね!静かに!」


教卓で先生がそう大声で言ったと同時に
皆の机がギギギギという音をたてながらあちこちへ
移動を始めた
いくら先生が静かに、と言っても
教室はギギギギガガガガという音と皆の楽しそうな
「この席いやだー!」「窓際!ラッキ!」とかいう声で
溢れかえっていて
とてもうるさい。

私は黒板に書いてあるとおりに机を動かし終わる
窓際で後ろから二番目という
結構良い席だ

「大城じゃん!」
「大軒くん私の後ろ?」
「そ!窓際の一番後ろとか凄くね?やっべ嬉しいこれ!」
「でも大軒くん自体が先生から目つけられてるからね」
「うえー」

大軒くんは私の家の隣に住んでいて
小学校の5年生から今の中学2年生まで
ずっとクラスが同じだ
明るくって楽しくって
女子からも男子からも人気のある人だ

「何にやにやしてんの?」
「ニヤニヤとかしてねーから」
「してたしてた」

大軒くんと話をしていたら
横からごと、と音がした
直ぐに横を見てみると
一人の男子が机を移動させていた音だという事が解った

「ね、あの人名前なんだっけ?」
「お前失礼な奴だな。春日だよ。春日尚人!
「かすが?ああ!」
「大城さん俺の名前知ってますかー?」
「・・・・なんでしたっけ?」
「てっめ!」

大軒くんはふざけてだけど
春日くんは本当に忘れていた。失礼だけど。
席が遠かったのもあるし
まあ仕方ないんじゃない?
と大軒くんに言えば
仕方なくねえよ!と
頭を叩かれてしまった(軽く)


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