年下がダメな理由
グルグル頭の中を駆け巡る借金の文字。
まったく消えない。
あまりに、しつこい。
うんざりする。

・・・。

ふと、隣に目を向けた。


ほぉ~。
結構、背が高いんだね。
ハイヒールを履いているけど、私の頭の部分に肩がある。


でもほんと。顔も良くてさ。カッコ良くてさ。
シェフだしさ。おまけに若いし・・・。
言うことないね。


そりゃ、モテモテだね。
女の子ほっとかないでしょ。

・・・でも、何か。
腑に落ちないんだよね。さっきの話。

さっき、付きまとわれてるって言ってた女性。
カップルでしょ?
その、カップル結構目で追ってったし。
むしろ、気にしていた様子だし。
・・・。

しかし・・・。


かなりの美人だったなぁ。
さっきのお店に、美人な人山ほどいるのに。
その中でも、ずば抜けて美人。

顔は色白で。知的な雰囲気。
控えめな服装。

おまけに・・・。

お嬢様。


だから・・・。
絶対嘘だね。
付きまとわれてるって言ったの。

どうせ、気を引くための作戦でしょ?

まあ・・・。

別にどうでもいいけどさ・・・。

それより、自分のことで頭いっぱいです。






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