年下がダメな理由
潤也の、顔を見るたびにさ。

「Io l'amo」


って連呼してたっけ・・・?

後で調べてみたら・・・。


《愛してる。》

って意味みたい。

人間って、複雑な生き物だね。

今日は・・・。

あれから、2週間。

最近、3人でご飯食べることが多くて。
しかも、決まって高そうなお店。

今日は、フレンチ。

カルロと潤也と私。

周りから見れば、めちゃめちゃ反感を買いそうな風景。
かっこいい二人と食事。
うらやましいでしょう?


・・・・・。

でもね。

なんかさ。
おかしいんですよね。
私が、おわずけさせられているみたいで・・・。


かっこいい二人を目の前にして。

二人が恋人同士なんて・・・。

私は、ただのカモフラージュの女。
むしろ、必要ないような気がするんですけど・・・。


しかも、なれない料理だし・・・。

なんか高級そうだし・・・。

二人の、食事の仕方を確認しつつ、食べる始末・・・。

器用にナイフとフォークを使っている。
なんだか、二人とも手馴れている。


と言ってる間にも、フォークに刺したお肉落としそうになるし・・・。


いくら接待でも、こんなとこあんまり来ないよ。
よっぽど、景気のいい仕事じゃないと使えない所でしょ。
ましてや、バブルの時代じゃあるまいし・・・。



でも、最近なんで、こんな所来ばっかりくるのかなぁ?

高そうだし・・・。
メニュー見たこと無いけど・・・。
めちゃ静かだし・・・。
やたら、緊張するし・・・。

年齢的に、慣れてる素振りするようだしさ・・・。

気疲れするし・・・。
この30過ぎには、肉料理とかキツイいんだよね・・・。
胃もたれするっていうか、食べてから極度のむかつき。

あと・・・。

最近気がついたんですけど。
いつも、ほとんどお客さん居ないし。
ってか、まったく居ないかも・・・。

気付くの遅すぎ・・・?





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