甘いあまい☆マーマレード

柚朱


 「え~!? なんであの子が呼ばれんの~?」


 知らないよ、そんなの先輩に聞いてよ


 「独り占めなんていい度胸してんじゃん」


 惺先輩取り巻き組の、罵声が飛び交うのを耳にするけど、構ってなんかいられない。

 腕を捕まれたまま走り、学校裏の神社へ。


 「あの……何か……合ったんです…か?」


 息を整えながら尋ねる。


 「……本当は、試験終わって落ち着いた頃に話したかった……けど、時間……ないみたいだし」

 「……?」


 私に話したかったこと?

 なんの時間?


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