竜の国Ⅱ




フィゼルの顔には

悪戯っ子のような笑み。



「もしもの時のために黒の髪粉と

これもってきたんだ。」



日に焼けた大きな手には小さな袋と

大きめの帽子が二つ握られている。


これを深くかぶれば

目元まで隠せそうだ。



「予備があってちょうどよかったよ。

気の利く女官に感謝だな。」



フィゼルと顔を見合わせてに~んまり♪


なんか久々にわくわくしてきたぞ。



「そんじゃ早速準備して

探検にしゅっぱ~つ♪」



「おー♪」



立ち上がったあたしたちは

元気よく拳を振り上げた。




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