竜の国Ⅱ




黒髪に目元まで隠れる帽子。


あたし達の事を気にとめる人はいない。



景色が見えずらいのがちょっと残念。


ま、贅沢は言えないんだけど。



「粉物だ~いすき♪」



「お、この辺飲食店街みてーだぜ!

腹へってきたし昼メシ食う店さがすか!」



「大賛成♪」



王子らしからぬ口調のフィゼルに

内心吹き出しつつ高々と手をあげる。





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