竜の国Ⅱ




「そ。」



あたしの内心の動揺など露知らず

思わず立ち止まったあたしの顔を

更に覗きこんでくる。



ひ~~~っ。



「いい意味で予想と全く違ってたよ。

俺、すっごく興味があったんだ。

『黒銀の者』に。」



「そ、そーなんだ。

それはおめでとう。」



な、何言ってるんだあたし!



また爆笑しだしたフィゼルをおいて

あたしは歩き出した。


競歩なみのスピードで。







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