竜の国Ⅱ




ようやく立ち止まった彼の腕の中で

いま来た方角を振返る。


街が小さい。


うわ~・・

さっきまで街の中心部にいたのに。



「手荒なことしてゴメンな。

あんたとゆっくり話してみたくてさ。」



「もういいよ。

珍獣状態にうんざりしてたとこだったし。

あたしユウミ。あなたは?」



「俺はフィゼルだ。よろしくなユウミ。」



ん?どこかで聞いたことあるような・・



しっかしかわいい笑顔だなぁ。


身体は普通以上に立派なのに

笑顔は5歳児なみ。


ぎゅってしたくなっちゃう♪



ってかぎゅっとされてるのあたしじゃん。


お姫様だっこ状態のまま

普通に会話してたよ。



「重かったでしょ。

気が付かなくてごめんね。」






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