藤色アイルランド

それはパンの家~つむじ~

ボクらは歩いた。歩いて歩いて歩き倒した。そして目の前に小屋が建っていた。小屋なのか?家だ。パンで出来た家だ。
ボクとグレーテルはそのパンの家へ向かって走り出した。
パンの家、それは中もパンで出来ていた。ボクはチョコクロワッサンを手に取った。グレーテルは脅威のスピードでパンで出来た家具を蹂躙していた。
ボクはそれを見ていたらフランスパンの床に紙が落ちてあるのに気付いた。
これは・・・、姉さんが書いたものだった。
~ヤッホ~♪ヘンゼルにグレ子~♪
ここに来たってことは、迷子になって道探してたらたどり着いたってことでしょ?~
え?どうして知ってんの?てかその前にこの家姉さんが建てたの?いつ書いたの?
やるせない疑問が駆け抜けた訳だけどボクは取りあえず続きをよんだ。
―この家は私のお使いで採取に出て、その時迷子になった時に建つパンの家だぴょ~ん♪―
までは書いてあるけど続きが書いてなっ・・・えっ!?
―家具のパンはグレ子が蹂躙するだろうけど気にしないで。家具には何も入ってないから。―
「うわっ!このタンスコロッケパン中にヒトで入ってる!しかもこっちのテーブル焼きそばパンにはタコにイカ~!」
ってナチュラルに入ってるじゃん!!
―迷子なヘンゼルとグレーテルに重大発表♪この家を出て東に行けば池があるの。そこでリーヨのサビ歌えばワープ魔方陣出てくるからそれに乗ればウチまで着くよ。東はドアを開けて立ち上がリーヨのダンスしてサビパートの右膝の向きが東だぜぃ♪追伸、お使いの一部始終は魔法で監視してるゼィ♪―
リーヨですか。どんだけラテンパンク好きなんだよ?つか監視してたんだ。
ボクはそうツッコミたい気持押さえてグレーテルを連れて、池まで行くことにした。
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