戦国遊戯
「ここから、尾張の例の山までって、どのくらいかかるの?」

向かっている途中にあった、小さな川で、馬に水を飲ませて少しだけ休んでいた。

「そうだな…このペースだと、明日の昼には着くだろう」

そっか、と馬を撫でながら言葉を返す。





「なに!?尾張に行くだと!?」

幸村が驚いた顔をする。そのとなりには、呆れ顔のさくらと佐助。

「行ってもいい?」

「うっ……」

少し上目使いで、幸村にお願いしてみる。少し顔を赤らめる幸村は答えにつまった。

「若、ちゃんと駄目だってぴしっと言ってやってくれないと」

佐助がため息混じりに言う。

「いいでしょ??」

うるうると見つめる。佐助とさくらに止められる前に、幸村を説得しなきゃ、見に行けなくなっちゃう。





で、なんとか説得して、今に至るわけだけど。

「ちゃんとゆっきーに言っておいてよかった」

ほっと息をついた。

「でも、明日までかかるってことは、今日は野宿?」

最近の夜はかなり冷え込む。野宿をするには少しばかり辛い。

「あぁ、心配はいらねーよ。夜には町に着く。旅籠にでも泊まればいい」

「でも、私、お金ないよ」

こまった、という顔をしていると、慶次は笑った。

「なぁに、大丈夫だ」

慶次が大丈夫だという根拠はなにもわからないまま、また、先へとむかった。
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