戦国遊戯
「俺の情報も、あながち間違っちゃぁいなかったってことっすね」

にやにやとした顔の佐助が、さくらの後ろに現れた。

「さ、佐助!?おまっ…!?」

一気に顔が赤くなる幸村に不思議そうな顔をする玲子。

「しっかし、ほんとに目覚めるんだな」

じぃっと玲子をみる佐助。玲子とさくらが眉をひそめていると、にたっと悪い笑顔を浮かべ、幸村の行動や経緯を全て話した。
幸村は、顔を真っ赤にしながら、頭を抱えていた。

「ゆっきー」

玲子が名前を呼ぶと、幸村の体が、びくっと動いた。

「…ありがとう」

少し、照れながらも微笑みながらお礼を言う。戸惑った表情の幸村に、玲子は苦笑いを浮かべる。

「私のことを思って、ゆっきーが決断してくれたわけだし。私も、ゆっきーのおかげで、戻ることができたって思ってるからさ」

「玲子…」

「だから、ありがとう」

へへっと照れ笑いをしながら、玲子がお礼を言うと、幸村はまた、ぎゅっと抱きしめてきた。

「ゆっきー?」

声をかけたその時、首筋に、暖かい何かが伝っていくのがわかった。

ゆっくりと、両手を幸村の背中にまわし、ポンポン、と、軽く叩いた。

少しだけ震えていた、幸村にそっと、また、ほんとにありがとう、と呟いた。
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