戦国遊戯
「ね、どうかしたんですか?」

「いや・・・なんでも」

「なんでもって顔じゃないですけど」

少しうつろな感じで、目の焦点が合っていないような感じだ。少し心配になる。

部屋ついた。幸村は何も言わず、ずっと手を握ったままだ。

「あの、幸村さん?」

「・・・玲子は何者なんだ」

「え?」

「・・・あ、いや。なんでもない」

「何でもないって感じじゃ・・・」

「気にしないでくれ」

そう言ったものの、眉間にしわを寄せたまま、じっと目を見つめたままだ。握っている手にぎゅっと力が入った。

「い、痛い!」

「あ!すまない!」

ぱっと手を放す。本当に、幸村の様子がおかしい。

「幸村さん?ほんとに、どうした・・・」

「いや、なんでもないんだ。すまない。ゆっくり休んでくれ」

そう言うと、幸村はそのままその場を立ち去っていった。
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