DOOL
あきら



いつものうっとうしい朝
うっすら意識のある中
私の部屋に誰かが入ってくる
「...きら!あきら!」
「...ぅるさい...」
「もう!早く起きなさい!」
毎朝この怒鳴り声は
どーにかならないのか...
「わかってるからあー...」
遠くのほうで
いつもみるテレビの
朝の占いを読む
テレビキャスターの
声が聞こえる。
昨日の占いは確か...
メイクが終わってて
制服を着てて
バックを持ってて
靴を履きながらみたような...
「まま...今何時...?」
芋虫のように
布団にくるまる私に
ままは
「7時40分」
と、吐き捨てるように
なげる言葉は
私に余裕がない事を知らせる。
「あああああー!
ままのばかあー!」

こうして始まる
いつもの慌ただしい朝
芋虫のからを捨てて
顔を洗うのに5分
制服に着替えるのに10分
朝ご飯はパスして
メイクに15分
ぎりぎり間に合う!
とか計算してる間に
すぎるメイク時間の5分。
「もぉやだあああ!
ままのバカ!もうちょっと
早く起こしてくれても
よかったじゃんかー!」
普通は30分かかる学校の用意を
なんとか20分ですます
これでも学校に
間に合うかといわれれば
そうではない
「ご飯いらないから!
間に合わないよー!
もういってきます!」

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