片想いはイヤ!



後ろから
体が持ち上げられる。



「ん?」


「・・・先輩。」



彼は驚いていた。



かずちゃんが
勝手に持ち上げて
お姫様抱っこをしてくる。



「やっ!!
やめてよ!!!」


「ごめん、
コイツ貰うから!!」




ただそれだけ言って
彼の前から駆けて行く。





理解できない。



これは夢?


それとも現実?



朝から
何が起こっているのだろう?





「・・・離してよ!!」


「・・・離さねぇよ!!!」


「離してってば!!
ほっといてよ!!!」


「お前だから
ほっとけねぇんだよ。」



力強い言葉。



思わず心が跳ねた。


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