-恐怖夜話-
三人が一斉に、視線を集中させる。
音がしたのはキッチンの天井。
私たちは、シンクのちょうど真上辺り、木目の天井板を凝視した。
何? 今の音。
私は、又音がするのではないかと、耳を澄ました。
「……家鳴りかな。このアパートもかなり古いからね、あちこちガタが来ているし」
政志さんが、天井を見詰めながら目を細める。
その声音は何処か『腑に落ちないと』言うニュアンスが含まれている気がした。
彼自身も、あの音の正体が掴めない、そんな感じだ。