-恐怖夜話-
今の子、あの写真の子に似ていたような……。
ううん、そっくりだった。
ごくり。
乾ききった喉が、大きく上下する。
私は、無理矢理鏡から視線を引きはがし、恐る恐るトイレの個室のドアの方に、首だけを動かした。
――一番奥のトイレに、誰か入っている。
――一番奥のトイレにだけ、誰かが入っている。
ちりちりと、首筋の産毛が逆立っていく。
一番奥のトイレには、始めから誰かが入っていた。
なら、
ならば、
私の後ろを通り過ぎていった『あの子』は、何処に行ったと言うの?