恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~
ある店のマスターに言われた。

「結衣、それは恋じゃないよ。
意地になってるだけ。」

言われた時はわからなかったが、今は少しは結衣はわかるようになった。

それでもきっかけはともかく恋した時の気持ちは鳥が初めて見た物を親と思うのと一緒で、純粋でひたむきだ。

だから放り捨てられると、

どうして?
待って!

と、必死になるのも頷ける。

若さは罪だ。

一年重ねるごと臆病になるから、柔和にもなる。

そう、結衣にはエンドマークは打てない。

見えない透明のエンドマークを見つけられずどこまでも漂う。

そんな結衣を今夜も月は見守る。



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