紅く染まる街  【短編小説】
少年の後を追って。
「…陸…ワケわかんないよ…あたし…どうすればいいのかな……」



玖珠子は独り、公園で悩んでいた。

独り、ひとり、ヒトリ。

こんなにも独りが辛いとは思わなかった。

だって…いつも陸と一緒だったから。



いつも、いつも。


そして、ずっと一緒だと思っていた。

「……陸の居るところに…行きたい…!」

玖珠子は学校へ向かって走り出した。

陸に逢いたい、りくにあいたい、リクニアイタイ。

怖いけど、逢いたい。

そう思っているうちに、すぐ着いた。

校門から入ろうとした時…

前に何か見えた。





陸だ。

目を瞑ってる。

「り…く…?」

信じられなかった。まさか、もう離れ離れになるなんて。

「…死んじゃったんだね……?…そんな…もう嫌だよ…皆居なくなるこんな世界…
 もう…嫌。」

玖珠子の頭には、陸の所に行く…つまり、楽になる。

そういう考えしかなかった。

「…ゴメンね詩否。でももう逝くね。だって辛いもん。嫌だよ。バイバイ。」


木の枝で、自分の心臓を貫いた。





悲しきピエロ。


果たして…

「カレ」ノ「モト」ニハ イケタノカ

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