NOEL(ノエル)

真っ白い部屋。

チリ一つないように見える無機質なその部屋には、金属製の枠の上に乗せられた白い寝台が2台と、隅の方に小さなデスクが置かれている。

少年の座っている寝台の周りには、いくつものアームの付いた機械が置かれ、天井からは様々な種類のライトが下がっていた。

「見ての通りの研究室だ。」

周囲の壁には正方形の枠がぎっしりと並び、その一つ一つに数字が描かれている。

「ねぇ、あの数字は何?」

エドは白衣のポケットから細長い銀色のスティックを取り出すと、点滅している数字の一つに向かってそれを向けた。

「ED-30360」

エドがそう言うと数字は消え、代わりにそこにはある映像が映し出された。


< 20 / 298 >

この作品をシェア

pagetop