不良姫×不良王子





「ぶはっ…この状況でよく言えるな」

告白してるみてーなもんだぞ?



そういわれて恥ずかしくなったあたしは
陸也から思いっきり離れた




「チガウっ!!そ、そんなんじゃなくてただ!」


「うそうそ、ごめん。
お前は幼馴染とか仲間とか家族とか、
そういうので俺にいて欲しいんだろ?」



陸也はあたしの心が
見えてるんじゃないかってくらい
あたしの心を読むのが上手い



「大丈夫だって…
俺たちは切っても切れねぇような
酷い腐れ縁だぞ?
色恋沙汰で簡単に切れるような関係じゃねぇ。」



自信満々に笑った陸也に
あたしもつられて笑顔になった




「ほら、教室もどんぞ。」


「うん…あ、やっぱ先行ってて?」



涙の止まったあたしに
優しく手を差しのべた陸




「あたし、銀龍の幹部に
自分の正体言ってくる」


「一人で平気か?」


「もちろん!あたしを誰だと思ってんの?」


「だな…頑張れよ。」


「ん、」



なにか言いたそうに一瞬立ち止まったが
振り返ることなく図書室を出て行った



あたしも数分して図書室を出て
屋上へ向かった



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