雨玉


音のする室内

「ぇ…?」

龍也??


駆け出して
室内を見ると


そこには


老人用のオムツを履いた


愛する人の姿だった


看護婦さんが
龍也の体を
ふいている






悔しかった





龍也は一人で
何でもできる





それを知らない
赤の他人に
あわれ地味た顔を
しながら龍也に触れている













悔しかった







辛かった







「触らないで…」
「はい」
「触らないでよ!!!」


看護婦を部屋から
強引に出した












涙が止まらなかった














「龍也??」

「…」


虚しすぎた



まるで一人で
いるかの用に




一人の声だけが
響きわたる





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