恋する少年 3rd



何してんだよっ!


収まったはずの心臓が、
また派手に暴れだす。



「お、おい! 離せ、馬鹿」


「いや?」



さっきまであんなに照れてたくせに、
あさひは少し赤い顔で俺を見てくる。



「やじゃねぇ、けど・・・・・」


「じゃあ、あたしの話も聞いて?」



普段聞いたことのない甘い声で、

普段見たことない赤い顔で、

普段より数段に素直にそんなこと言うから、



「・・・・・どうぞ」



抵抗をやめて、あさひの言葉を待った。



少しだけ目をそらして、またあわせて、


それを何回か繰り返すと、
決心したかのように俺の目を見つめた。




「いつも素直じゃないし、
怒ってばっかで何もかわいくないけど、

あたしも、祐次の事・・・・・・」



そこでまたあさひは口ごもってしまった。


俺もさっき言ったし、
恥ずかしいことはわかってるから無理に言わさない。



「わかってる。ありがとな。
もう、それで十分だよ」



「だめっ! あたし決めてたの。
明日言うおと思ってたから、今言う」



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