明日への扉
2学期も終わり、冬休みに入った。




家では、お正月の準備などで集中出来ないから、学校の図書室に行った。






「ふぅ…」



中に入ると、身体の力が抜ける。



図書室にはストーブがあって、暖かい空気にホッとする。



今年は寒い日が多くて、今日も朝から雪が降ってる。




いつもの席へ向かうと…





ある人の背中が目に入る。




来てるんだ。



顔を見なくても分かる。




ずっと、ずっと、見つめ続けた背中。






篤史の進路は、知らなかった。



美穂が、山下に聞いてみようかと言ってくれた。



告白の返事は、お預けと言ってたけど。



美穂と山下は、よく一緒に勉強してる。



もう返事したのと同じじゃないの? と思うくらい、仲の良い二人。



二人とも、地元の大学を目指してる。



合格したら、堂々と付き合えるね。








その美穂の申し出を、私は断った。









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