明日への扉
数日後、美穂から電話があった。




「同窓会、どうする?」



「そうだねー、行こうかな。」



「えっ、行くの?」



急に声が大きくなり、携帯を少し離した。




「美穂は、行きたがってたじゃん。それに…アイツも行くって言ってたし。」




「…アイツって?」





美穂は全てを知っている。だから、篤史と再会した事を話した。






「キャーッ! すごいよ! あんた達、これから上手くいくんじゃない?」




「そんなの分かんないよ。お互いに知らない時間が、あるんだし。」




「そっか… そうだよね。」




美穂のトーンが下がったのは、私の昔の恋を知っているから。




好きになってはいけない人に恋をして、ボロボロになった事もある。




もう、18才の頃の私じゃない。




篤史にだって、色んな恋があっただろう。




昔のイメージを引きずっちゃ、いけない。










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