明日への扉
「ふふっ♪」



純ちゃんがくれたショットは、すごくカッコよくて。



眺めながら、ニンマリしてしまう。







ふっと、隣から視線を感じた。



左を向くと、篤史が冷ややかな目で、こっちを見てた。




「なに?」



「いや… そんな奴の、どこがいいのかなーって。」



「カッコいいじゃん! 良いでしょ、私が好きなんだから。」



「別に… いーけどさっ。」




…投げやりな言い方に、ちょっとカチンときた。




「じゃあ、誰が好きなのよ?」




すぐ言い返してくると思ったのに。



篤史は言葉に詰まり、沈黙が流れる。




…あれ? 私、何かスゴイこと聞いた?



いや、話の流れからして、『好きな芸能人は誰?』って意味になったよね?









「……言ったら… 困るだろ。」



篤史が、ボソッと呟いた。




「…へっ?」



思わぬ答えに、ポカンとする。




アイツは、プイッと外を向いてしまった。







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