【実話】星になったキミへ

退院

入院してから、約1ヶ月。


私は、たまらなく外の世界が恋しかった。


確かに、病院の中は、何も心を乱されないから、平穏でいられる。


でも、健の腕の中が恋しかった。



健と遊びたい。


健とご飯食べに行きたい。


健の腕の中で眠りたい。


ささやかな願いだった。



私が、病院でこんな事をしているうちにも、健に言い寄る女がいるかもしれない。



私以外の人を抱いているかもしれない。



その事が、一番こわかった。



私は、そう思い始めると、いてもたってもいられなくなった。



自分の中では、



゛私は、もう大丈夫だ″


と、いう気持ちがあった。



゛これ以上、ここにいる方が、社会復帰出来なくなるかも…″



『よし!退院させてもらおう。』



゛…でも、させてくれるかな?″
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