【実話】星になったキミへ
「やっ!健!」



「よっ!りん!」



「ここに座っていいの??」


私は、助手席を指差した。


「いいよ。乗って。」



私は、車に乗ると、健に、


「この車、どーしたの?」


「姉ちゃんの車借りてきた。今、姉ちゃん帰ってきてるんだ。」



「健の車は?」



「……車検切れ。」



「えー。車検切れたの?んで、今出してんだー。」



「……いや、出してないよ。」



「え??何で??どーして出さないの??」



「出てきたばっかのりんには、あまり言いたくないんだけど…」



「だけど…??」



「金がないんだ…」







そうだよ。



病院にいる時は、お金いらないから忘れてたけど、生きていくって、お金がかかるんだよ。



特に、健はお金がかかるんだ。



健と遊ぶ時は、いつも私がお金を出していたし、時には、パチンコ代や、借金の返済金まで出していた。


すっかり忘れてた。
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