-君に愛してると言いたい-
悠太
4月15日

今日もまた、会えた。
名前もしらない、あの子。
大学に入学した緊張感を恋と勘違いでもしているのだろうか。胸が高鳴ってしょうがない。

あの子はとても、目を引く。
極めてシンプルなモノトーンの服装は、今時の若者とは思えない。
化粧だって、おそらくほとんどしてない。真っ赤な口紅くらいだろう。顔の白さは首や手と変わらないからファンデーションもぬっていないのだろうけれど、こんなに色の白い子は見たことがない。
肩につかない長さで横一直線に揃えられた髪。

個性的だ。
< 93 / 244 >

この作品をシェア

pagetop