蜜愛


セイタの、血を分けた我が子に対する強い執着だけが、未だに引っかかる。

あれほどまで……

あれほどまで彼からの寵愛を受けたい一心で、私を狂わせた

『子どもを宿す』

ということ。



セイタの子を生んであげられなかった私には、


もう、知るよしもないのだけれど。



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