蜜愛

――結婚して、五年。



気づけば周りの奴らのほうが先に、二人目の子供を抱いていた。



あいつには悪いが、もう四回も流産するのはあいつのせいだと思う。

二人で何度も不妊治療にも通った。

そのたびに俺は、起きぬけですぐに自分のものを擦り、いたぶり、

全く何の快感もないまま、ただ精液を採取するその作業を繰り返してきた。



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