蜜愛
私は、確信した。

ーーなつめ あきら


間違いない。

パパだわ!!


よくおばあちゃんちで“あきら”と呼ばれていたもん。

パパの本当の名前は、あきら。

母さんと離婚してやっと“あきら”と名乗れるようになったのね。

そう、この声。

何度も夢にみた。

パパの声に間違いない。

私は叫び出しそうになるのをこらえて、照れくさそうにそっと私から手をほどいた晴汰の手をさがし

もう一度強く握った。

『はじめまして。花咲 蜜柑です』


母さんが離婚してから戻していなかった、父さんの名字を誇らしく、名乗った。

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