蜜愛

オレはなんとなくその沈黙に耐えられなくなり

『で。なに。』

と、急かした。


『……付き合って欲しいところがあるのね』


オレは、アイツの親戚が入院していたかなとか、墓参りはもうしたしとか、ごちゃごちゃ考えていたが、そのオレの想像に待ったをかけるように

『……病院。ふたりで行きたいの』


と、言った。



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