狂者の正しい愛し方



「私は………、」


「うん。」



「私は………、」



「うん。」




「……なあんだ、私、だ。」



「そ。偉いな、晴姫は。」


鏡をそっと下ろすと、俺は晴姫の頬に、唇を寄せた。


やっと“俺のもの”になってくれた晴姫は、以前と変わらない、柔らかくて、気持ち良い肌触りだった。


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