アルタイル*キミと見上げた空【完】
病院に着くと、手をつないだままの修ちゃんに引っ張られるように、ツンとした消毒液のにおいの中を進んだ。
怖い…
怖い、怖い。
そこに近付くのがこわくて
事実に近付くのがこわくて、
ずっと床をみていた。
何度目かの角を曲がった時に、
「修兄!」
その声とともに、ずっと下を見ていた私は修ちゃんの背中にドシンとぶつかった。
……っ!?
とっさに顔をあげると
「汐さん……」
私と修ちゃんの顔を交互に見るサキちゃんがいた……!