エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
エピローグ
――そして一年後
児島家の離れにて、ひっそりと火菜と勇、そして未来を偲ぶ為に人々が集まっていた。
「丁度あの辺りに埋葬したんですよね?」
望が未来の母に聞いた。
「ええ、そうです。未来の隣りに二人並んで眠っています。」
「薔薇の花が咲き誇って綺麗だわ。なんて名前かしら…?」
弥生が聞いた。
「サマードリームという品種です。未来を埋めた場所に植えていたのですが、あんなにも咲き誇ったんです。」
「……サマードリーム。ピッタリね。まさに儚い夏だったから……」
「まったく神様って意地悪だわ。二人の運命を弄んで……。」
女性陣三人が庭を見て話す傍らで、男性陣は源、命、サムの三人がソファーに座り話していた。
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