ことばのスケッチ
人は誰しも、自分の物差しで相手を測る。自分の寸法に当てはまる人は気にはならないが、自分の寸法からはみ出る奴は互いに目障りである。従って、寸法に当てはめようとすると、無理が生じる。長年の経験とやらを積み重ねてきて、仕付け糸のように曲がりくねった道理に、真っ直ぐな物差しを当てても、物差しに沿うものでもない。また、その道理は、長年の経験から来る産物であるので、アイロンを掛けても真っ直ぐに延びるものでもない。また、相手は部長だから、我が子のようにアイロンを掛ける訳にもいかない。
 しかしながら、大方の人と考えが同じであるからと言って、自分の物差しが真っ直ぐであると言う道理も考え物である。相手次第で、物差しの精度が変わる。現に、心のもつれがそれを証明してくれている。錯覚をして、曲がりくねった道理と言う物差しで、真っ直ぐだと思っているものに当てれば、それも沿わない。

< 62 / 177 >

この作品をシェア

pagetop