ことばのスケッチ
次の日に、別の担当者のお客が事務所に尋ねてきた。蓑を着たご人の書いた原稿がどうやら気に入らないらしい。対面するや否や
「何しにきたのですか?」と、第一声を吐いた。
「先生の書かれた原稿に不明な点がございまして」
「私の原稿に素人のあなたがケチを付ける気ですか!」
「いいえそうじゃなくて、水に熱を加えて沸騰させると、水よりも温度が上がると思うのですが」
「私は忙しい身なんだから、あんたなんかと、水と熱湯について議論している暇がない」と、民間人と官庁の立場から、切れ味よく短時間に話を終わらせ、胸を張って出て行った。切れ味が良すぎて、長年の信頼関係の糸もプツリと音を立てた。
「先生は切れ味がいいですね」
「はい、切れ味が良すぎて困っているんですよ」
「水を含んで、相当に蓑が重そうですね」
「蓑を脱げないところが、悲しいところでして」
「何しにきたのですか?」と、第一声を吐いた。
「先生の書かれた原稿に不明な点がございまして」
「私の原稿に素人のあなたがケチを付ける気ですか!」
「いいえそうじゃなくて、水に熱を加えて沸騰させると、水よりも温度が上がると思うのですが」
「私は忙しい身なんだから、あんたなんかと、水と熱湯について議論している暇がない」と、民間人と官庁の立場から、切れ味よく短時間に話を終わらせ、胸を張って出て行った。切れ味が良すぎて、長年の信頼関係の糸もプツリと音を立てた。
「先生は切れ味がいいですね」
「はい、切れ味が良すぎて困っているんですよ」
「水を含んで、相当に蓑が重そうですね」
「蓑を脱げないところが、悲しいところでして」