[ ｎｅ・ｏ－Ｃｈｉｌｄ ]

関係

「姉さん、あんなことまで
普通する？」
研究員に与えられた個室で
デスクに座る姉に声をかけると

「仁、ﾉｯｸぐらいしたらどうなの？
急に背後で声がしたら驚くじゃない。」

「悪い･･･いつもの癖で」
その向かいにあるベットに腰を
下ろすと、

「あの人は研究のためだったら
何でもするわ。」

イスから立ち上がって
窓の前に行き景色と言うより
遠くを見つめる姉の姿があった。

「俺は納得出来ない。
姉さんのやってることは
間違ってる。
わかってるよね？
なのにどうして･･･？」

姉は一瞬顎を引いたかと
思うとまた窓の外を見つめ

「あの人は･･･変わってしまったの。
前は優秀な生物学者だった。
人一倍、研究熱心で知識もあったし、
皆に尊敬されてたわ。

ただ人の愛し方がわからないだけ･･･」