薔薇姫

キイィ・・・

扉を開ける音がした。

それでも私は顔を向けず、窓辺の薔薇を見つめていた。

「おねえちゃん」

不意に声がした。

幼い女の子の声。

澄んでいて、
とても綺麗な声だ。

そんな声の中にも幼さが混じり、可愛らしい。


ここで私は
ようやく首を
女の子の方へと向けた。
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