LOVER'Sハウス


『で、誰が来るの??』


「え!?紗来、知らないの?」


なに!?そんな驚かなくてもいいじゃん。



『知らない!誰が来るの?』


「"LOVER'S"よ!毎週水曜日は決まって、全員一緒に登校して来るの。ま、決まりなんだけど。それを見るために、全校生徒の女子は早く学校に来るのよ!!」



…すご・・・。…そんなに人気あるの!?みんな、モテモテじゃん!



「ね、分かった??ってか、紗来、今までずっと興味なくて見てなかったでしょ?」


『だって、興味ないんだもん!それに、存在も知らなかったし。』


「…呆れた。まぁ、今知れたんだからいいじゃない。」


いや、もう知ってたんだけどね??あの人達と住んでるんだけどね??…って言えるはずもなく。


言ったら言ったで、全校女子を敵にするし、怖いし。言えるわけない。



「って、紗来、元くんもLOVER'Sだってこと、知らなかったの!?!?」


『…知らなかったよ。最近までは。』


「まじー!?知らないまま一年間過ごした紗来がすごい!!!!!」



また言われたし。ママと同じようなこと、言わないでよね…。ちょっと気にしてるんだから。
 
 
< 29 / 183 >

この作品をシェア

pagetop